仕事とには必ず何らかの成果が求められます。
その仕事には必ず納期があります。
皆さんは一人では仕事はしていません。
いろんな人と協力しあって進めています
仕事を頼んだり、頼まれたりしたりしていると思います。
その中で、仕事を(また)いっしょにしたい人。(もう二度と)したくない人はいませんか。
また、自分自身は相手からどのように思われていると思いますか。
仕事をする以上は、いっしょにやった人たちに、少なくても「もういっしょになりたくない」と思われないようにしたいものです。
できれば、「またいっしょにやりたい」と思ってもらいたいものです。
そのためには、どうしたらいいでしょうか。
私の経験で仕事のやり方で次の3つのパターンがあります。
【Aタイプ】遅れた言い訳の多い人
頼まれた仕事が他の作業の割り込もなどもあったのだろうが、納期(又は納期直前)に依頼者が状況確認すると「・・・のせいで遅れました」と言い訳をする人。
なぜいいわけかといえば、本来は割り込みがあった時点で依頼者に相談すべきところなのに、相談することを失念したまま納期を迎えてしまったにも関わらず、納期遅れの「しかたない(と思える)理由」をつい強調してしまう人です。このタイプの人には、気の優しい真面目な人が多いと思います。
割り込み仕事の依頼者との力関係もあるでしょうが、仕事を抱えながら割り込み仕事を受けてしまう人です。
困った人がいるため、先に依頼されていた仕事も「なんとかなるだろう(なんとかしよう)」と思い割り込み仕事を受けてしまうのです。
そして、この割り込み仕事が予想以上に手間取り、それをなんとか終わらせたときにが、最初に依頼された仕事をこなせる状況になくなっているのです。
こうした状況に先の仕事の依頼者から進捗を問われると、とっさに言い訳的な言い方をしてしまうことになるのです。
こうした場面に直面した人は、誰でも似たような行動として自己弁護的な行動にはしってしまうようです。
こうした心理的な背景なども理解した上で、リードしてあげるといい人間関係が作れるのではないでしょうか。
【Bタイプ】方向違い・勘違いの多い人
頼まれた仕事を納期までひたすら自分で頑張るも、成果物の内容が依頼内容と異なることが多い人。納期ギリギリにできた成果物の報告違いとなれば、手直し時間もなく納期遅れを生じます。こうした場面に遭遇した依頼者がつい言ってしまう一言「もういい俺がやる・・・」
このタイプの人には「安易に質問してはいけない」「頼まれた仕事は自分でやりきらないといけない」といった責任感の強い人が多いように思います。また、もしかするとこの人は、以前に仕事の依頼者に依頼された仕事を進める上で質問をした際に「すぐ人に聞くな」「もう少し自分で考えろ・・」などと言われた経験があるための行動かもしれません。これがトラウマになり、責任ある仕事の進め方について「仕事は自分で考え、自分で進め、自分で成果を出す」と考えての行動なのかもしれません。
「成果物が方向違いなのはどうしてかって!」
依頼者の思いと仕事をこなす人の理解や思いの違いにより生まれたものだと考えます。
理想的には依頼者が、齟齬を生まないように事細かに指示できたらいいのでしょうが、それなら依頼者は「俺がやる・・・」となってしまいます。
ではどうしたらいいでしょうか。答えは一つです。依頼者の考えや思いと作業者の考えなどを適切なタイミングですり合わせることです。
適切なタイミングとは以下の3つのポイントです。
- 成果物の完成日までの期間の8割のポイントを成果物の納期として設定します
- 成果物の完成日までの期間の6割のポイントを成果物の主たる部分が完成した状態の内容レビュー
- 成果物の完成日までの期間の2割のポイントを成果物の方向性やイメージ合わせ
この3つのポイントわきまえている作業者の場合は楽ですが、このケースのような人の場合は依頼者が3つのポイントを示しながら作業を頼むことです。
この中で2割のポイントでの「相談」レベルのすり合わせが成果物の方向違いを防ぐにはとても重要だと考えます。
【Cタイプ】依頼時やレビュー時にメモをノートに取るのに忘れてしまう人
私もはるか昔の新入社員のころ、先輩にノートや手帳にメモを取るように指導されました。
メモは忘れないために取ります。にも関わらずノートにメモを取る人の中に、そのメモ内容を記憶していない人が多いのではないかと最近思うようになりました。
メモは仕事の依頼者に対して「私はあなたの依頼を忘れません」宣言のようなものです。そのため、伝えたから大丈夫と思いきや、理解されていなかったり、忘れられていたりするとがっかりします。
こうした人の多くに共通しているのは、性格的には真面目、仕事の環境的には(1つ1つは小さくても)複数の仕事の依頼が飛び込むよな「システム保守」などの仕事をする人に多く見受けられます。
このケースの問題は1つです。メモのとり方にあります。会話中に取るメモは本なので言えば目次レベルの情報しかありません。内容に関して整理して書き留めることは困難だからです。そうであるとすれば、依頼者は打合せの際(又は打合せの後でもいい)に、記憶の定着を手伝うようにしてはいかがでしょうか。
記憶の定着のためには、仕事の依頼する際やレビューの際に見受けるもっとも多い「話を聞く」という方法以外の方法で相手の脳に刺激を与えることが大切だと考えます。人間の脳は複数の刺激を与えた方が活性化し、記憶もより鮮明になるのです。
例えば、「聞いた内容を説明させる」「自分なりの形式の資料にまとめさせる」といったものです。是非、忘れる人が悪いのではありません。忘れるレベルの刺激しか与えられていない自分に振り返って少し工夫をしてみてはいかがでしょうか。
Aタイプの人もBタイプの人もCタイプの人も同じことを3回繰り返すと、相手は「もう二度と付き合いたくない」と思ってしまいます。
依頼者は人材育成の観点で作業者は自分のリピータ増加の観点で、工夫してみてください。