マネージメントは、組織が設定した目標に向かって経営資源(人・物・金・技術・情報など)を効率的に使い、その目標達成を目指す管理活動です。
ただ、私はこの中で最も大切なものを1つだけ挙げるとした場合、前号で書いた「経営」という言葉です。「経営」を英語にすると「management」です。Man(人)がageの代表的な意味は年齢ですが、成熟などの意味も含まれます。英語でも経営は「人が成熟する」という意味になり、まさに前号に書いた仏教用語の「経営」と同じ人間形成に近い意味になります。

マネージメントは組織や部下を管理(統制:control)して目標達成するのではなく、部下や関係者に人間形成の場を提供し、その人間形成の方向性と組織の方向性(ベクトル)を一致させることだと考えています。
つまり、「マネージメント」とは「人間形成」なりと考えます。
そして、それを司るのが「マネージャー」です。マネージャーは人間形成の場を与えると同時にその方向性(ベクトル)を指すのが役割ではないでしょうか。
つまり、「マネージャー」とは「ベクトルを指す人」なりと考えます。
マネージャーが示した方向に部下が走り出すと、自分よる早く走り出したり、少し遠回りをしたり、歩く前に熟考する人など様々です。心の大きなマネージャーはこうした光景を暖かく見守り。心が狭いマネージャーは、自分のペースと違ったり、皆とベースが違う人を排除したりしがちです。

しかし、ベクトルに関する共通認識(ゴールに関する認識)。つまり、縦糸がしっかりしていれば、横糸は自由に縦糸に絡み合った方が面白い織物になります。
読者の皆さんの中に、マネージャーやリーダの立場にいらっしゃる方は、しっかり「ベクトル」を指し、部下の手法やプロセスは各自に任すことも重要だと考えます。

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