皆さん
今日という一日が「昨日と同じ一日」と「刺激的な一日」とどちらがいいですか。
人は、昨日という一日が平穏な一日だったとすれば、今日も同じ平穏な一日であって欲しいと考えます。
逆に、昨日という一日が辛い一日であったとすれば今日こそ平穏であって欲しいと考えます。
これは人間として当然の心理だと思います。
いま辛いことが起きていればなんとか抜け出したいと考えます。
そしてその辛さから抜け出すために知恵を絞ることでしょう。
ところが、その辛さが大きければ大きいほど、その現実に立ち向かうことを止め、抜け出す努力ではなく「明日になればきっと楽になる」と、根拠のない藁にすがりたくなるようです。
歯医者が怖い人が虫歯になったとします。
自然治癒しない虫歯なのに、もしかしたら歯医者に行かなくていい。
「明日になったら治っているかも・・」という気持ちになるのと同じです。
これは将来を予測すると、いまより怖い状況が予想される場合に起きる、誰でも陥る心理のようです。
プロジェクトでトラブルが発生し、そのトラブルを解決できると考えた場合はだれでもそのトラブルに立ち向かうことができます。
しかし、どうしたら抜け出せるかわからないようなトラブルだったらどうでしょう。
人は今日という日が過ぎるのを、ひらすら待つようになります。
つまり、放置しても解決した問題に目を背け、時が過ぎ去るのを待つようになります。
これは人の心理です。 誰でも、その人の心の限界を超えると陥る心理です。
ある意味、パニック状態の一つだと考えます。
これを抜け出すには、勇気あるプロの救助隊が必要です。
ところがプロジェクトの危機で送られる救助隊は、救助経験どころか、プロジェクト管理とは何かの知識や経験のない「手の空いている人」です。
これではプロジェクトという船は、救助隊ではなく重しが増えたようなものになり、確実に沈みます。
プロジェクトのトラブルは99%マネージメント問題です。
マネージメントを救えるのはマネージメントのプロだけです。
当事者も傍観者も、こうした状況に接すると誰でもなる思考停止状態です。
こうした思考停止状態に陥らないようにするには、もちろん事前にプロジェクト管理の本質を学ぶ必要があります。
こうした状況に陥ってしまった場合に救出できるのは、その危機に対して勇気を持って立ち向かえ、冷静に知恵の出せるプロの救助隊を送り出すしかありません。