「企業経営」という言葉があります。
企業とは「業(ごう)を企てる」と書きます。業とは「利益追求」だと考えます。つまり、企業とは「利益追求を企てる」という意味になります。
次に、経営ですが、デジタル大辞泉の解説を見ると
けい‐えい【経営】[名](スル)
1 事業目的を達成するために、継続的・計画的に意思決定を行って実行に移し、事業を管理・遂行すること。また、そのための組織体。「会社を経営する」
2 政治や公的な行事などについて、その運営を計画し実行すること。「国家の経営」
3 測量して、建物をつくること。
4 物事の準備や人の接待などにつとめはげむこと。けいめい。
5 急ぎあわてること。けいめい。
とありますが、私が仏教に興味があることもあり、語源をもっと調べたことがあります。

しかし、経営の「経」とは、「お経の経」です。「経」の語源は織物の縦糸(たていと)から来ているそうです。縦糸が真っすぐしっかりしているところから、筋道を示していると考えられ、これが仏の教えである真理を表すようになりましたと言われています。
「営む」とは、言語由来辞典によれば、「暇がない、忙しいという意味の形容詞のいとなし(暇無し)の語尾に「む」を付け、動詞にした言葉で、元々は忙しく物事をすること」、「せっせと務める」という意味です。
また、この2文字を合わせた「経営」とは仏教用語で「自分の人生をどう営んでいくか」「自分自身をどう生か すか」という人間形成を意味する言葉です。企業活動の意味で使われだしたのは後になってからです。
こうした語源から私は「経営」とは「人間形成」なりと考えます。
したがって、企業経営のあるべきは、「利益追求を目指しながら、そこに関わる人達の人間形成の場になること」こそ、企業経営の原点だと考えます。

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