皆さんはこんな思考・行動に陥っていませんか?
・自分が行動しても、どうせ何も変わらないと諦めてしまう(自己正当化的行動)
・失敗したときの影響が大きいリスクについては、そんなことは起きないだろうと、つい見て見ぬふりをしてしまう(傍観者的行動)。
・課題に対して常識の枠内で対策を立ててします。(例:(事象)バグ発生⇒(原因)テスト不足・チェック不足⇒(対策)レビューをしっかりやる。ダブルチェックを徹底する)(問題点先送り行動)
・先の悪い結果(何一つ決まった未来はないのに)を想像し、どうせいいい結果を産まないならと行動することをやめてします。(悲観的な未来予測による努力先送り行動)
・対策や方針を考える際に、前例の有無や常識の枠内か。熟考しよう。皆と違う行動は良くないなど日本人特有(?)の平均値的な集団的思考から逸脱した行動をしない。(改革抑制行動)
これらの行動は誰でも、その環境下になると陥りやすい行動です。
こうした行動は、真因追求を怠り。問題点をつい後回しにしてしまいます。
こうした行動は「先送り行動」といいます。こうした行動が身についている人は「先送り体質」といいます。大きな難しい問題ほど後回しにしてしまいませんか。
この社会を構成する多くの個人がこの体質であると仮定すると、個人が構成する会社も。さらには社会も先送り体質を有することになります。
実際に日本社会も、企業にも物事を短期的にしか見ず、長期的なテーマや難しいテーマ、見えるものの改善は進んでも、目には見えにくい仕組みの改善などは最送りされる傾向が伺えます。
短期的な改善のきっかけは「めんどくさい」の日々の違和感です。
しかし、長期的な改善の場合は日々の違和感だけでは成しえません。長期的な取り組みが必要な改善にはビジョン(夢や方針)と計画(ビジョンを実現するための手段を描く)、その計画を日々一歩ずつ実践するのです。この実践を続けても必ず達成できるかはわかりません。
しかし、日々の一歩を踏み出さない人は、何も得ること。何も達成することはできません。
長期的な取り組みを後押しするのは「危機感」や「信念」です。特に危機感は先送りを止める特効薬ですが、実際に危機を作ったり、危機を煽ったりする訳には行きません。
皆さんの心の中や組織の中には「見て見ぬふりをしている危機」が必ずあります。どんな順風満帆な会社でも、プロジェクトでも、個人でもそうです。「順風」の隣には、それとバランスを取るための「逆風」が必ず吹いています。
長期的な取り組みの代表的なものは「人材育成に関わること」、「品質向上に関わること」、「制度や仕組みに関わること」などです。まさに、改善の3本柱とも言えます。
これらに共通するのは部分改善では片付かないということです。危機感などをきっかけに①疑問を持ち、その疑問の②真因を探り、その真因を解決するための③ビジョンを描き、そのビジョンに至るまでの④計画を立て、⑤信念を持って、日々⑥一歩ずつ進め、途中では⑦進捗状況チェック、また、⑧方向性や進め方の妥当性を評価し、⑨ビジョンや計画の見直しが必要です。④から⑨はいわゆるPDCAです。④はP、⑤⑥はD、⑦はから⑧はC、⑨がAです。
なかなかできないのは、①から③だと考えています。
皆さんはいかがでしょうか
特に③のビジョンを描く際には、「あるべき姿」の目線が必要です。しかし、多くの人は「出来ない理由」を(論じ的に)並べ立たり、過去に事例を求めたりして、皆が合意できる目標を(とてもビジョンは言えないものを)ビジョンとしてしまいます。
ビジョンにおいては「顧客目線」や「利用者目線」が必要で、これは顧客が言葉にしていっていること理解するということではありません。自分が顧客や利用者であると仮定した場合の目線です。
自分の行動はもちろん身の回りの人や組織の行動を見つめてみてください。