特に、チームで仕事をするプロジェクトに帰属している人が多いかと思います。
チームで仕事していると周りの人に対して不満を感じたり、怒りを感じたりしたことがあるのではないでしょうか。
不満を感じたるということは、「自分の相手に対する期待」と「相手の結果」が異なったときに生まれるものです。

人の能力に関する視点

1つの側面は、相手が結果を出すために必要な能力に関する見方です。
能力とは知識&経験+マインド+モチベーションの合計で決まると考えます。
ここからわかるように人が結果を出せない原因には以下の3つがあります。

  1. 「知識や経験がない」
    新入社員などがこのケースで、教育(OJTなど)や訓練が必要です。
  2. 「知識・経験があっても発揮するマインドがない」
    発揮する気がない人で、意識改革に力を入れる必要がある人です。
    少なくても仕事に付いている人の中で、真に能力を発揮するマインドのない人にはあまりあったことがありません。
  3. 「知識・経験・マインドがあってもモチベーションが上がらない」
    これが最も多いケースです。モチベーションが上がらない理由には、体調起因。生活環境起因。仕事環境起因などがあります。
    ここで重要なのは仕事環境起因です。「自分が周りに期待される存在」と思い、その期待に対して十分パフォーマンスを発揮し、その結果を周囲に評価されていることで人は自分の居場所を実感でき、モチベーションが高まります。こうした状況下では人はドーパミン(満足物質)が放出されます。このドーパミンの放出は「○○依存症」と同じで、再度、ドーパミンが放出される状況を求めるようになります。
    これにより習慣性が生まれると考えられています。いわゆるやる気スイッチです。
    このスイッチの入った人は、自らエンジンを持ったことになり、能動的に行動します。しかし、できない場合はメンタルケアが必要です。

期待の掛け方に関する視点

もう1つの側面は「自分の相手に対する期待」に関する3つの見方です。

  1. 期待の内容
    結果に対する期待+プロセス(手順や方法論)に対する期待+取組姿勢に対する期待の合計で決まると考えます。
  2. 期待の大きさ
    期待の大きさには次の3つが考えられます。
    ・能力より大きな期待
    ・能力に近い期待
    ・能力以下の期待
  3. 期待の伝え方
    これにも次の3つが考えられます。
    ・ゴール(全体感)を伝える
    ・プロセス(いまやる仕事)を伝える
    ・心に思っているだけ

現時点の「知識+経験」以上に期待した場合のギャップです。
そのため、初心者などのように最初から期待値が低ければ、それほど自分のストレスは溜まりません。

こうなる原因は3つ考えられます。

  1. 相手の能力不足
    能力とは知識+経験+マインドの合計です。
  2. 能力がありながらも発揮できない
    この場合の不満の多くは自分側に生まれます。
  3. 期待の伝え方不足
    この場合の不満は双方に生まれます。もちろん、相手の能力不足であり、かつ、期待の伝え方不足の場合も多いかと思います。
    仕事の人間関係の中で、不満の感情が積もり積もって生まれるのが怒りの感情です。逆に、期待通りや期待以上の結果になれば、満足や喜びの感情が双方に生まれます。

ここで特に考えてほしいのは、1つ目と3つ目の対処方法です。
1つ目の場合は、能力不足の対策です。2つ目の場合は、期待の伝え方対策です。

対処1:能力不足対策

能力が「知識+経験+マインド」であることから次の3つの対策が必要です。
・知識対策:知識は教育や学習(OJT)などで補います。特にOJTが重要です。OJTに関しては、OJT担当のOJT担当のマインドのフォローが不可欠です。
・経験対策:自らの経験は本人が積むしかありませんが、OJT担当の経験談などによる疑似体験は非常に有効だと考えます
・マインド対策:これもOJT担当はもちろん上長などのフォローも重要で、やる気スイッチ探しです。やる気の原点は承認欲求です。本人の変化を捉え、それを褒めることが重要です。

対処2:期待の伝え方対策

期待とは結果ですから、目標を具体的に伝えることですが、その際に大切なのが「希望納期」です。希望納期を伝え、結果を出すためのプロセスや計画を自ら立てることをフォローするようにします。
決して、進め方を押し付けるような伝え方は逆効果になります。

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