仕事をしていると「顧客本位」という言葉をよく聴きます。
私自身もよく口にします。
皆さんは「顧客本位」という言葉についてどのように考えますか。
また、顧客というと最近「カスハラ(カスタマーハラスメント」が社会問題になっています。
改めて「顧客本位」の仕事について考えてみることにしました。
「顧客本位」とは、言葉の意味としては「お客様の立場に立って考える」ですが、皆さんは日々の行動において「顧客本位」の考え方で行動できていますでしょうか。
「顧客本位」とは決してお客様の話を聞き、お客さまの「言葉」に合わせることではありません。つまり、お客様の言いなりになることではありません。これは「お客様は神様」的な発想で、決して顧客本位ではなないと考えます。
人は自分本位な生き物です。本能的には自分中心。自分優位な思考に惹かれるものです。これは本能だと考えます。そうした生き物である人間が「顧客本位」。「相手本位」の思考になることは、この本能的な行動に打ち勝つ必要があります。これは容易なことではありませんが、不可能なことでもありません。
「顧客本位」とは「お客様の気持ちを想像する」ことと言われる人もいます。
しかし、相手の気持ちを想像することは難しいことです。私は、いつも「自分が相手の立場ならどう思うか」と考えるようにしています。
(場面想定)
例えば、お客様からのメールで何かを依頼されたとします。そのメールについて回答するには調査などが必要で、その調査結果によって回答内容も異なるような問合せだったとしましょう。
こうした場面で起きがちな場面
・曖昧な回答はできないため、まずは調査をはじめ回答までに時間がかかってしまった。
・「受け付けました」のメールは送ったものの、調査に時間がかかった。
もし、私が依頼者だったとすれば、メールの先は見えないため、調査をしているのか。何もしていないのかが、全く見えません。その中で何も返信や報告のない日が続けば、当然イライラします。
皆さんがこの依頼者の立場なら、どんな感情になるか考えることが「顧客本位」の第一歩だと思います。
このような場面は、皆さん自信も体験があると思います。そのため、マインドさえ持てば自分の相手の立場に置くことは容易です。
しかし、多くの場合は知識や経験不足から、自分を相手の立場において想像することが出来ないことが大野ではないかと思います。そこで、私の経験で必要と考える知識やマインドについて書きます。
最も大切なのは、「相手の立場に自分を置こう」とするマインドです。このマインドを常に持つことが対一歩です。
次に必要なのは下記の知識です。
・自分が依頼や問合せを請ける業務についての「一般論的な知識」
この知識がないとお客様と会話すら成り立ちません。この理解を深めるためには、自ら学ぶことと経験者からの講義(一般論の濃淡や勘所を学ぶ)が必要だと考えます。
・人の心理や行動についての知識
自分を相手の状況に立った場面を想像するためにとても重要な知識です。人の心の動きや支援な動作位には一定の法則があります。こうした知識を持つことはとても重要です。
皆さんのようにお客様から業務システムに関する相談を請けるような場合、お客様は問題を解決するために自分なりに考え、実現案を考え、その実現案の可能性などを問合せてくることがよくあります。このような場合、お客さまの真の要件を把握することが重要になりますが、そもそも人はこうした行動(ハウツーの実現可否を聞いてくるものだ・・・)するものだという知識があれば、真の要件を聞き出す行動が生まれます。
人の心の動きや行動には一定の法則がある以上、こうした想像は自分を媒体にすることでも、相手の立場に立つことは可能だと考えます。
是非、心理学や行動学などを学びませんか。