「納期のないのは仕事じゃない」と言われるくらい、仕事には必ず「納期」があります。
この「納期」に対する考え方は、仕事に対する姿勢そのものだと考えます。

日々の仕事の中で、仕事を頼んだり、頼まれたりします。これはやるべきことが明確な場合が多いため一般的に「タスク」と言います。
これに似たものに、仕事の中で生じる「課題」があります。ルーチン的な仕事では、やるべきタスクは明確ですが、プロジェクト型の仕事(システム開発など)や何が起きるか予測が難しい「保守」の仕事では、この「課題」を複数抱え管理しています。
課題の解決のためには、まず原因究明(なぜ、その課題が生じたのか)が必要です。原因が救命できたら解決案を考えますが、その解決策には手間(=お金)が掛かります。
そのため、手間の異なる解決策を複数(例:松・竹・梅)検討し、意思決定者に選択してもらいます。その結果タスクに展開されます。こうしたタスクには、必ず納期(希望)を決めます。

しかし、課題をタスクに展開するのには知恵も経験も必要なため手間がかかることもあり、課題一覧上の納期欄に目安の納期を設定しています。
この課題管理のやり方や考え方は、仕事の成果や信頼に直結するため、あなたの仕事の力量の目安となります。

あなたは課題管理において以下のような対応をした経験はありませんか。

• 課題一覧の課題がいつまでたっても完了しない

(原因1)
課題一覧に納期の記載があっても「完了基準」が具体的でないため、いつまで経っても完了基準に達しないような課題の場合に発生します。つまり、課題内容自体に問題のある場合も多いケースです。
⇒(改善策)
このような課題記載方法の問題は、この課題が解決しないとプロジェクトゴールにどのような影響が生じるのかを明確に記載することです。影響が思いつかないような課題はプロジェクト課題出ない場合もあります。

(原因2)
課題を検討する担当者が曖昧な課題です。課題にはいま誰がボールを持っているかを記載することが多いのですが、担当者欄に記載するのが組織名の場合が要注意です。
⇒(改善策)
担当者には個人名を記載することが不可欠です。もし、個人名の記載できない場合は、個人名の記載をいつまでにするかを課題解決の第一目標にすることが大切です。

• 課題の納期が近づいて納期を延期

(原因)
課題についてタスク展開出来ていない場合に発生します。タスクに展開されていないため、仕事の負荷が読み切れていないのです。多くの場合課題一覧を元にスケジュール表を作成していることを見たことがありません。
⇒(改善策)
納期直前(最悪は遅れてから)の納期遅延は仕方ない(無理なものは・・・)と思っていませんか。納期直前に間に合わないと思ったり、最悪なのは納期が過ぎてから上司や顧客から課題進捗を問われたりして、「納期には間に合いません。納期を遅らせてください。」などと平気で言ったりしていませんか。このタイミングであれば納期遅れは仕方ありません。それまでの管理のあり方に問題があります。タスク展開した作業負荷の想定とそのタスクの着手日ベースの進捗管理を実施することです。
課題管理における着手日管理が出来ている場面をあまり見たことがありません
タスク管理のツールにも管理する日付は「納期」だけです。これでは管理ができないのはもちろんですが、「タスクをずっと忘れないように」意識し続けなければなりません。しかし、人は忘れるのが自然です。また、着手日までは「安心して忘れる」ことが大切です。それを実現するための管理が着手日管理なのです。課題管理表で着手が近づいたことが必ず気づくような仕組を組み込むことです。
着手日は、作業期間(リードタイム)を計ることが不可欠です。そのために必要なのがタスク展開です。リードタイムを計り、着手日を設定しましょう。
それと同時に不可欠なのが、「誰が(個人名)」を決めることと、「完了基準」の明確化です。

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